優良ペットシッターに出会う18の選び方とトラブル回避方法
一生付き合えるペットシッターとは?
シッターとのトラブルを回避する方法とは?
高齢化とペット飼育数の増加によって、さらに身近になったペットシッター。

そして多数存在するペットシッターには、サービスレベルに大きな差が生まれています。

ここでは優良なペットシッターの選び方について、専門行政書士が丁寧にご説明します。

※2017年9月11日更新

この記事が、皆様の安全なペットライフに繋がれば幸いです。


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ペットシッターを選ぶ理由とは

愛犬・愛猫をお預けするペットホテルやペットサロン。

お客様のご自宅でペットのお世話を行うペットシッターなど、現在ペットに関するサービスは非常に豊富です。

中でもペットシッターは、個々の愛犬・愛猫のお世話に柔軟に対応できる、優秀なサービスの一つです。

そして、2006年に改正された動物の愛護及び管理に関する法律により、ペットシッターには動物取扱業としての登録と動物取扱責任者の配置が義務化されました。

それに伴い、より高いサービスの質が求められるようになったこの業種では、お客様が求めるサービスの内容もだんだんと拡大しています。

結果として従来のシッティングだけでなく、お散歩代行・ドックランへの遠征・送迎サービスなどを受けられるお店も増えています。

ではここで、私たちはどのように優良なペットシッターを選べば良いのでしょうか。

まずその選択には「シッターとしてのメリット(長所)を活かしている」「デメリット(問題点)を解決している」この2点を確認することが望ましいでしょう。

これからペットシッターの運営をご検討の方は、これら2点を克服できているかをご検討されるべきかもしれません。

ペットシッターのメリット

まずは、ペットシッターを利用するメリットからみてみましょう。

これらのメリットには、ペットホテルやサロンにはない強みが存在します。そしてその強みを生かし切ることが、より信頼を得るために必要な要素となるでしょう。

  • 愛犬・愛猫を移動させなくてよい
  • 飼い主にかかる拘束時間が少ない
  • 個々のペットに応じたサービスを受けられる
  • 他ペットからの感染症が少ない
  • プロの柔軟なサービスを期待できる
  • 馴染みになれば、緊急対応等も可能になる
  • 自宅に人がいることで、防犯効果が期待できる
まず自宅訪問が基本のペットシッターでは、愛犬・愛猫の過ごす環境が変わらないため、彼らの精神的ストレスを軽減できます。

またご利用には数10分単位の時間指定が可能な場合も多く、少し仕事で帰りが遅くなる場合などにも広く活用されています。

そしてこの利便性を打ち消してしまう要素として、「受付時間が短い」「電話応対が遅い」「折り返し連絡が遅い」などの要素が挙げられます。

まずは迅速な対応を期待しているお客様をお待たせしないことが、よいペットシッターの特徴と言えるでしょう。

また事前の打ち合わせ時に作成するペットカルテでは、お預かりする犬・猫の性格やお世話方法を細かく定めます。

その結果、多頭管理を基本とするペットホテルと異なり、それぞれの愛犬・愛猫に併せた対応が可能になります。

さらに気性が荒いペットの場合でも、プロのシッターは対処方法を熟知していることでしょう。時にはペットホテルで預かれないと断られた子でも、快く引き受けてくれるケースも見られます。

同時にこの周辺知識の有無も、より技術力の高いペットシッターの証明となります。各種HPなどで、どの様な対応が可能なのか、明記されているシッター様が良いでしょう。

またお子様がいらっしゃるご家庭では、ペットを介した感染症にも注意が必要です。

その点、ペットシッターは担当ペットが他のペットと直接触れ合う機会が少なく、衛生管理も比較的容易です。またペットが高齢の場合にも、他のペットとの衝突やトラブルを避けやすくなるでしょう。

さらに大型店舗では、本来は獣医師のサービスである投薬サービスなども実施しており、ペットの様子をメールで送信してくれるサービスも人気です。

そして個人で経営されているペットシッター様の場合、送迎や介護・看護サービスもあります。ここのシッターが何を強みとしているのか、ご自身が受けたいサービスと照らし合わせてみましょう。

この様に、個別対応が可能なだけでなく新サービスが次々と登場している点もペットシッターの大きなメリットです。

より専門的なシッター様に出会い、より良いペットライフをお送りください。

ペットシッターの問題点

では次に、一般的に見られるペットシッター問題点について見てみましょう。

ご検討中のペットシッターは、事前に以下の点を解決しているでしょうか。

  • 自宅に人をいれることで、セキュリティに問題があること
  • お客様が実際のサービスを確認しづらいこと
  • 少数運営の場合、人手不足でサービスが提供できないこと
まず自宅訪問というメリットは、そのまま問題点にもなり得ます。これはペットシッターという第三者を自宅に入れること・合鍵を渡すことによるものです。

つまり合鍵を預けることが基本のペットシッターでは、金品の盗難などに付随する要素であること。同時に鍵のかけ忘れなどによる責任問題も、少なからず残ります。

もちろんシッター様を疑う訳ではありませんが、解決が必要な問題点であることは間違いないでしょう。

これらも、鍵を閉める動画を撮影する室内カメラを設置するなど、より具体的な対策が講じられているお店が良いでしょう。

また次に、シッティングサービス中の状況を確認しづらいという問題点もあります。この点に関しては、物言えぬペットから感想を聞くこともできません。

そのためこの場合にも動画付きメールで様子を報告するなど、様々な施策を講じているシッター様がお勧めです。

またシッターは少人数運営の場合が多く、少しの繁忙で運営できなくなることがあります。

この点は個人間で提携しているなど、安定した運営が期待できるお店が良いでしょう。

永くお付き合いするサービスですから、事業自体の安定感も大切なポイントです。

より優良なシッターを選ぶためには、このメリットをどう生かし、問題点をどう克服しているかがポイントです。

では次は、実際に優良なペットシッター店を選んでみましょう。

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優良なペットサービスの選び方

申し込み前の確認事項

まずお申し込み前には、ホームページやお店のサポート内容を確認しましょう。

これらは運営の長さと安定感を教えてくれる、大切な要素ばかりです。

ホームページでの確認事項

  • 基本料金の設定
  • 見積もりページの有無
  • 特別対応時の値段設定
まずペットシッターには、実店舗を持たないお店が数多くあります。

その場合は、運営ホームページ内に必要な事項が全て明記されていることを確認しましょう。

まずは「料金設定」です。ペットシッターではペットの種類・サイズ・負担の程度により、サービスに要する労力が変化します。

これらは、初回登録費用5000円、1回3000円、交通費実費などの「基本料金」と、以下の「追加料金」で構成されています。

追加料金の種類
  • シッティングの頭数追加料金
  • ペットのサイズアップにかかる追加料金
  • 投薬や外部サービスを利用する上での追加料金
  • 時間外、祝日・休日の割増料金
長年の経験を持つペットシッターは、このような細分化された追加料金を設定しています。

一律一時間3000円」といった一律料金が設定されている場合には、追加料金が発生しない文言を確認しましょう。

またこれらの追加料金は、料金表ではなく利用規約内に記載されている場合があります。

利用規約は多くの場合、ホームページの最下部に設置されています。

次は、事業者としての掲示義務を見てみましょう。

  • 動物取扱業者標識の表示
動物取扱業は従来の届出制から登録制へと変わり、ペットシッター業も市への事前登録が必要になりました。

そして登録時に受理した「動物取扱業者標識」又は「登録証」には掲示義務があります。

個人のペットシッターなどでは実店舗を持たないケースも多いため、ホームページ上で動物取扱業者の登録を確認しましょう。

なお、事業所以外の場所で営業する場合には、名札(識別章)を顧客と接する職員の全員が掲示しなければなりません。


~ ポイント! ~

これらの登録情報掲示は、運営者として求められている義務です。

サービスの質以前に、事業者の義務の遵守はお客様に信頼されるための必須事項です。


  • 利用者が不安に感じることのQ&A
また、初めてそのお店を利用する方は、不安でいっぱいです。

検討されているお店は、その不安を積極的に解消してくれるQ&Aを用意しているでしょうか。

このQ&Aには、以下の種類があります。

Q&Aの種類

  • 申込からサービス提供までの流れ
  • 対応地域
  • 営業時間・お問合せ時間
  • カルテ作成の有無
  • 鍵の受け渡し方法
  • 打ち合わせ時の確認内容
  • 契約期間(最小何回から申し込めるか)
  • 報告書・写真報告の有無
  • キャンセル料金
  • 緊急連絡先
  • 利用規約(利用時の注意)
  • 免責事項(ペットシッター側の責任範囲)
これらのQ&Aは、申し込みやすさに直結します。

もし知りたい内容が記載されていない場合、お電話にて受付の様子も確認してみましょう。

次に、運営の安定性を確認する項目です。

  • 研修制度・カルテ作成の有無
  • 事業規模・従業員数・活動拠点
まずお店によっては、シッターを育成する研修制度があります。

第一種動物取扱業には、事業所ごとに1名以上の常勤かつ専属の動物取扱責任者の選任が必要であり、その動物取扱責任者には自治体による研修会への年1回以上の受講義務があります。

なかには研修会の知識を共有する研修制度や、新人のペットシッターが同伴する実地訓練もありますので、事前に確認しましょう。

これらは、積極的にサービスの質を向上させるための前向きな取り組みです。

またペットシッターの業務規模や、スタッフの情報が確認できることも大切です。

随時シッターを募集している場合、担当シッターが頻繁に変更される恐れもあります。

またお客様ごとのお客様カルテ(ペットシッターの記録)を作成するお店を選びましょう。

このお客様カルテは、個々のペットに応じたお世話方法を定める、非常に大切なツールです。

サービスレベルの向上・担当変更時の引継ぎにも使用され、契約内容も記載されています。


~ ポイント! ~

以前はサービスの一環として作成されていたお客様カルテですが、個人情報管理の側面からも今や必須書類となっています。

ペットシッターの売りである「個々のペットに応じたケア」を受けるためにも、お客様カルテがしっかり整備されているお店を選びましょう。

関連:ペットシッター運営に使用するお客様カルテの効果的な書き方
  :お客様カルテを活用したリピーター獲得方法(ペットシッター)


最後に、ホームページ上のお客様の声を確認しましょう。

実際に利用した方の感想は、初めて利用する際の重要な情報源です。

  • お客様の声の掲載
まずは前提として、利用者の声をWEB上に掲載しているかを確認しましょう。

ただし、お店に好意的でない感想は掲載されない場合が多いですので、店名をインターネットで検索し、ウェブ上の感想も合わせてご覧ください。

利用時の確認事項

次に利用時の確認事項です。

申し込みからサービスの提供までに、以下の内容を確認しましょう。

申し込み時の確認事項

  • 事前説明の丁寧さ
  • 契約書・利用規約の有無と精度
  • 実際の担当者が打ち合わせにくるか
  • シッターの経験と講習の有無
  • シッターの犬種・猫種に関する知識
従業員が複数所属する大型店舗では、打ち合わせ担当が打ち合わせに来る場合があります。

ただ、ペットとの相性や人柄を確認するためにも、担当シッターと直にお話したいものです。

その点、個人経営の場合は担当シッターと直にお話ししやすいでしょう。

やむを得ず担当者以外と打ち合わせする場合は、担当シッターの情報を必ず伺いましょう。

次に、シッターの経験講習受講の有無です。

その際、合わせてお世話をお願いするペットの種類に対する知識を伺うと良いでしょう。

ただあまりに試験的な聞き方は、今後のお付き合いにも影響しかねません。

中には、率先して個別のケアをご提案してくれるシッターの方もいらっしゃいます。

次に、お客様カルテを作成する打ち合わせについてです。

打ち合わせ時は、一般的に以下のご説明をいただきます。

打ち合わせ時の確認事項

  • 緊急時の連絡方法
  • 担当シッターの病気など、緊急時の対応
  • シッターの衛生管理方法
  • 部屋の温度設定などの基本事項
  • 鍵等の紛失、盗難対策
  • キャンセル可能な期間
  • 次回以降の利用時のカルテ適用
この事前説明の数は、お店の経験に比例します。

ただ数が多ければ良いわけではなく、お客様を必要以上に待たせないことも大切です。

確実にシッティングに必要な情報をヒアリングして長引かせない、継続利用時には初回のお客様カルテを適用するなど、柔軟な対応が理想です。

~ ポイント! ~

ホームページに掲載されてる契約書・利用規約と、実際の書類に相違点はないでしょうか。
中には、ホームページに掲載されている内容が古い場合もあります。

また時に、「細かな免責事項は利用規約をお読みください」と言われる場合もあります。
これはお客様をお待たせしないお店側の配慮ですので、必ず熟読しておきましょう。


シッティング時の確認事項

  • カルテの適用・追記
  • シッターの人柄・ペットへの接し方
次に、実際のシッティングの様子です。

事前に作成したカルテに沿って、サービスが提供されているかを確認しましょう。

中には、シッティングの中で気づいた点をカルテに追記してくれる場合もあります。
それはより良いサービスを提供したいと考える、非常に前向きな姿勢です。

病気や感染症の疑いなどのプロの視点は、非常に参考になります。

同時にシッターと実際にお話しをして、お仕事への熱意や優先事項等を確認しましょう。

熱意もあり冷静な判断を臨機応変にできる方が、優良なペットシッターではないでしょうか。

もし人格に不安を感じたならば、お断りましょう。

初回終了後の確認事項

最後に、 シッティング後のサポート内容を確認しましょう。

シッティング後に利用者が受け取るフィードバックには、お店の質が現れます。

  • 指定したケアが実施されていたか
  • 不満や質問をヒアリングしてくれるか
  • メールやお電話での報告書等があるか
まず、指定した食事を指定時間に与えたか、鍵の返却方法は相違ないかなど、カルテに定めた内容が実施されていたかを確認します。

実際のサービス内容が確認しづらい箇所(食事方法など)は、お写真などで報告してもらうと良いでしょう。

また、アフターケアが充実しているお店は、利用者の不満をヒアリングしてくれます。

利用者の不満を次回の改善点として生かすお店こそ、長期的にお付き合いできるお店です。

中にはサービス提供時のペットの様子や気づいた内容を報告書として送付してくれる店舗もあります。

これらの報告書を無料で提供してくれるお店は、個人経営でも最近増えつつあります。

またキャンセルに関してですが、多くのお店が初回利用時のキャンセルを可能としています。

このタイミングで今後もお付き合いするべきか、念入りにご判断ください。

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事前のトラブル回避術

そして、最後は店とのトラブルを回避するためのポイントです。

ペットシッターとのトラブルは非常に多いため、お店選びの時点からトラブル回避方法を確認しておきましょう。

本記事で記載した優良店の条件を総括すると、以下の特徴が見えてきます。

  • 経験豊富で過去のトラブルから学んでいる
  • お客様の不安・不満を、先回りで解決している
  • 規模が大きく、柔軟な対応ができる
これらの特徴は運営書類に明確に現れます。

簡易的な書類から利用規約と連動させた形式まで、その精度はお店により大きく異なります。

そして信頼できるお店の運営書類には、以下の特徴があります。

  • お店が責任を負うケースが明記されている
  • 免責事項が細かく明記されている
  • 利用者に一方的に不利な条件が設定されていない
個人のペットシッターでは、時に「一切の責任を負わないものとする」といった、免責事項を含む契約書を目にします。

それは、お店側に起き得る損害を一括して回避するためだと思われます。

ただ、そのような不明瞭な契約書は、消費者契約法の観点からも非常に危険です。

前述の「利用者に一方的に不利な条件が設定されている」とみなされ、無効になる恐れがあります。

責任の所在を明確にしている運営書類は、利用者だけでなくお店自体も守ります。

そして、経験豊富で信頼できる店舗は、しっかりとした運命書類を用意されています。

それがお客様の信頼を得るために必要だと、長年の経験からご存知だからです。

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