シッターとのトラブルを回避する方法とは?
そして多数存在するペットシッターには、サービスレベルに大きな差が生まれています。
ここでは優良なペットシッターの選び方について、専門行政書士が丁寧にご説明します。
この記事が、皆様の安全なペットライフに繋がれば幸いです。
ペットシッターを選ぶ理由とは
お客様のご自宅でペットのお世話を行うペットシッターなど、現在ペットに関するサービスは非常に豊富です。
中でもペットシッターは、個々の愛犬・愛猫のお世話に柔軟に対応できる、優秀なサービスの一つです。
それに伴い、より高いサービスの質が求められるようになったこの業種では、お客様が求めるサービスの内容もだんだんと拡大しています。
結果として従来のシッティングだけでなく、お散歩代行・ドックランへの遠征・送迎サービスなどを受けられるお店も増えています。
ではここで、私たちはどのように優良なペットシッターを選べば良いのでしょうか。
まずその選択には「シッターとしてのメリット(長所)を活かしている」「デメリット(問題点)を解決している」この2点を確認することが望ましいでしょう。
これからペットシッターの運営をご検討の方は、これら2点を克服できているかをご検討されるべきかもしれません。
ペットシッターのメリット
これらのメリットには、ペットホテルやサロンにはない強みが存在します。そしてその強みを生かし切ることが、より信頼を得るために必要な要素となるでしょう。
- 愛犬・愛猫を移動させなくてよい
- 飼い主にかかる拘束時間が少ない
- 個々のペットに応じたサービスを受けられる
- 他ペットからの感染症が少ない
- プロの柔軟なサービスを期待できる
- 馴染みになれば、緊急対応等も可能になる
- 自宅に人がいることで、防犯効果が期待できる
またご利用には数10分単位の時間指定が可能な場合も多く、少し仕事で帰りが遅くなる場合などにも広く活用されています。
そしてこの利便性を打ち消してしまう要素として、「受付時間が短い」「電話応対が遅い」「折り返し連絡が遅い」などの要素が挙げられます。
まずは迅速な対応を期待しているお客様をお待たせしないことが、よいペットシッターの特徴と言えるでしょう。
その結果、多頭管理を基本とするペットホテルと異なり、それぞれの愛犬・愛猫に併せた対応が可能になります。
さらに気性が荒いペットの場合でも、プロのシッターは対処方法を熟知していることでしょう。時にはペットホテルで預かれないと断られた子でも、快く引き受けてくれるケースも見られます。
同時にこの周辺知識の有無も、より技術力の高いペットシッターの証明となります。各種HPなどで、どの様な対応が可能なのか、明記されているシッター様が良いでしょう。
その点、ペットシッターは担当ペットが他のペットと直接触れ合う機会が少なく、衛生管理も比較的容易です。またペットが高齢の場合にも、他のペットとの衝突やトラブルを避けやすくなるでしょう。
そして個人で経営されているペットシッター様の場合、送迎や介護・看護サービスもあります。ここのシッターが何を強みとしているのか、ご自身が受けたいサービスと照らし合わせてみましょう。
この様に、個別対応が可能なだけでなく新サービスが次々と登場している点もペットシッターの大きなメリットです。
より専門的なシッター様に出会い、より良いペットライフをお送りください。
ペットシッターの問題点
ご検討中のペットシッターは、事前に以下の点を解決しているでしょうか。
- 自宅に人をいれることで、セキュリティに問題があること
- お客様が実際のサービスを確認しづらいこと
- 少数運営の場合、人手不足でサービスが提供できないこと
つまり合鍵を預けることが基本のペットシッターでは、金品の盗難などに付随する要素であること。同時に鍵のかけ忘れなどによる責任問題も、少なからず残ります。
これらも、鍵を閉める動画を撮影する・室内カメラを設置するなど、より具体的な対策が講じられているお店が良いでしょう。
そのためこの場合にも動画付きメールで様子を報告するなど、様々な施策を講じているシッター様がお勧めです。
この点は個人間で提携しているなど、安定した運営が期待できるお店が良いでしょう。
永くお付き合いするサービスですから、事業自体の安定感も大切なポイントです。
より優良なシッターを選ぶためには、このメリットをどう生かし、問題点をどう克服しているかがポイントです。
では次は、実際に優良なペットシッター店を選んでみましょう。
優良なペットサービスの選び方
申し込み前の確認事項
まずお申し込み前には、ホームページやお店のサポート内容を確認しましょう。
これらは運営の長さと安定感を教えてくれる、大切な要素ばかりです。
ホームページでの確認事項
- 基本料金の設定
- 見積もりページの有無
- 特別対応時の値段設定
その場合は、運営ホームページ内に必要な事項が全て明記されていることを確認しましょう。
これらは、初回登録費用5000円、1回3000円、交通費実費などの「基本料金」と、以下の「追加料金」で構成されています。
追加料金の種類
- シッティングの頭数追加料金
- ペットのサイズアップにかかる追加料金
- 投薬や外部サービスを利用する上での追加料金
- 時間外、祝日・休日の割増料金
「一律一時間3000円」といった一律料金が設定されている場合には、追加料金が発生しない文言を確認しましょう。
利用規約は多くの場合、ホームページの最下部に設置されています。
次は、事業者としての掲示義務を見てみましょう。
- 動物取扱業者標識の表示
そして登録時に受理した「動物取扱業者標識」又は「登録証」には掲示義務があります。
なお、事業所以外の場所で営業する場合には、名札(識別章)を顧客と接する職員の全員が掲示しなければなりません。
これらの登録情報掲示は、運営者として求められている義務です。
サービスの質以前に、事業者の義務の遵守はお客様に信頼されるための必須事項です。
- 利用者が不安に感じることのQ&A
検討されているお店は、その不安を積極的に解消してくれるQ&Aを用意しているでしょうか。
このQ&Aには、以下の種類があります。
Q&Aの種類
- 申込からサービス提供までの流れ
- 対応地域
- 営業時間・お問合せ時間
- カルテ作成の有無
- 鍵の受け渡し方法
- 打ち合わせ時の確認内容
- 契約期間(最小何回から申し込めるか)
- 報告書・写真報告の有無
- キャンセル料金
- 緊急連絡先
- 利用規約(利用時の注意)
- 免責事項(ペットシッター側の責任範囲)
もし知りたい内容が記載されていない場合、お電話にて受付の様子も確認してみましょう。
次に、運営の安定性を確認する項目です。
- 研修制度・カルテ作成の有無
- 事業規模・従業員数・活動拠点
第一種動物取扱業には、事業所ごとに1名以上の常勤かつ専属の動物取扱責任者の選任が必要であり、その動物取扱責任者には自治体による研修会への年1回以上の受講義務があります。
これらは、積極的にサービスの質を向上させるための前向きな取り組みです。
随時シッターを募集している場合、担当シッターが頻繁に変更される恐れもあります。
このお客様カルテは、個々のペットに応じたお世話方法を定める、非常に大切なツールです。
サービスレベルの向上・担当変更時の引継ぎにも使用され、契約内容も記載されています。
以前はサービスの一環として作成されていたお客様カルテですが、個人情報管理の側面からも今や必須書類となっています。
ペットシッターの売りである「個々のペットに応じたケア」を受けるためにも、お客様カルテがしっかり整備されているお店を選びましょう。
関連:ペットシッター運営に使用するお客様カルテの効果的な書き方
:お客様カルテを活用したリピーター獲得方法(ペットシッター)
実際に利用した方の感想は、初めて利用する際の重要な情報源です。
- お客様の声の掲載
ただし、お店に好意的でない感想は掲載されない場合が多いですので、店名をインターネットで検索し、ウェブ上の感想も合わせてご覧ください。
利用時の確認事項
次に利用時の確認事項です。
申し込みからサービスの提供までに、以下の内容を確認しましょう。
申し込み時の確認事項
- 事前説明の丁寧さ
- 契約書・利用規約の有無と精度
- 実際の担当者が打ち合わせにくるか
- シッターの経験と講習の有無
- シッターの犬種・猫種に関する知識
ただ、ペットとの相性や人柄を確認するためにも、担当シッターと直にお話したいものです。
やむを得ず担当者以外と打ち合わせする場合は、担当シッターの情報を必ず伺いましょう。
その際、合わせてお世話をお願いするペットの種類に対する知識を伺うと良いでしょう。
中には、率先して個別のケアをご提案してくれるシッターの方もいらっしゃいます。
次に、お客様カルテを作成する打ち合わせについてです。
打ち合わせ時は、一般的に以下のご説明をいただきます。
打ち合わせ時の確認事項
- 緊急時の連絡方法
- 担当シッターの病気など、緊急時の対応
- シッターの衛生管理方法
- 部屋の温度設定などの基本事項
- 鍵等の紛失、盗難対策
- キャンセル可能な期間
- 次回以降の利用時のカルテ適用
ただ数が多ければ良いわけではなく、お客様を必要以上に待たせないことも大切です。
ホームページに掲載されてる契約書・利用規約と、実際の書類に相違点はないでしょうか。
中には、ホームページに掲載されている内容が古い場合もあります。
また時に、「細かな免責事項は利用規約をお読みください」と言われる場合もあります。
これはお客様をお待たせしないお店側の配慮ですので、必ず熟読しておきましょう。
シッティング時の確認事項
- カルテの適用・追記
- シッターの人柄・ペットへの接し方
事前に作成したカルテに沿って、サービスが提供されているかを確認しましょう。
それはより良いサービスを提供したいと考える、非常に前向きな姿勢です。
病気や感染症の疑いなどのプロの視点は、非常に参考になります。
同時にシッターと実際にお話しをして、お仕事への熱意や優先事項等を確認しましょう。
熱意もあり冷静な判断を臨機応変にできる方が、優良なペットシッターではないでしょうか。
もし人格に不安を感じたならば、お断りましょう。
初回終了後の確認事項
最後に、 シッティング後のサポート内容を確認しましょう。
シッティング後に利用者が受け取るフィードバックには、お店の質が現れます。
- 指定したケアが実施されていたか
- 不満や質問をヒアリングしてくれるか
- メールやお電話での報告書等があるか
実際のサービス内容が確認しづらい箇所(食事方法など)は、お写真などで報告してもらうと良いでしょう。
利用者の不満を次回の改善点として生かすお店こそ、長期的にお付き合いできるお店です。
これらの報告書を無料で提供してくれるお店は、個人経営でも最近増えつつあります。
またキャンセルに関してですが、多くのお店が初回利用時のキャンセルを可能としています。
このタイミングで今後もお付き合いするべきか、念入りにご判断ください。
事前のトラブル回避術
ペットシッターとのトラブルは非常に多いため、お店選びの時点からトラブル回避方法を確認しておきましょう。
本記事で記載した優良店の条件を総括すると、以下の特徴が見えてきます。
- 経験豊富で過去のトラブルから学んでいる
- お客様の不安・不満を、先回りで解決している
- 規模が大きく、柔軟な対応ができる
簡易的な書類から利用規約と連動させた形式まで、その精度はお店により大きく異なります。
そして信頼できるお店の運営書類には、以下の特徴があります。
- お店が責任を負うケースが明記されている
- 免責事項が細かく明記されている
- 利用者に一方的に不利な条件が設定されていない
それは、お店側に起き得る損害を一括して回避するためだと思われます。
前述の「利用者に一方的に不利な条件が設定されている」とみなされ、無効になる恐れがあります。
そして、経験豊富で信頼できる店舗は、しっかりとした運命書類を用意されています。
それがお客様の信頼を得るために必要だと、長年の経験からご存知だからです。
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