それはペット飼育可のマンションでも同様であり、和解に向けたアクションが必要です。
ここではペットの悪臭トラブルの和解に向けた話し合いについて、細かくご説明します。
この記事が、ペットトラブル解決のお役に立てれば幸いです。
相手に応じた効果的な和解手順
ペットトラブルの和解では、相手の態度によって歩み寄り方が異なります。
こちらの意見を伝える場合も、まずは相手の態度を確認しましょう。
相手と直接話ができる場合
相手と直接話し合える場合、解決策を提示しあう話し合いを行います。
この場合、次項の良好な近隣関係を目標とする効果的な話し合いをご覧ください。
相手が話し合いに前向きでない場合
相手が高圧的な場合など直接話し合いが難しい場合、以下の方法でこちらの意思を伝える必要があります。
管理会社から飼育改善を通知してもらう
ただし、全ての管理会社が当然に飼育改善の要望を通知してくれるわけではなく、個人間のトラブルであるとして、当事者どうしの話し合いを薦められ、積極的な関与を避けるケースが多く見られます。
その場合には、以下のアクションがあります。
- より管理会社が動きやすいよう、必要な情報を事前に揃えておく
- 悪臭被害を伝え、同マンション内の別室への移転を提案する
- 悪臭で健やかな生活が脅かされていることを理由に、契約解除の意思を伝える
サポートの方法としては「ペットの悪臭の具体的な被害」「被害側から考える具体的な改善策」これらの情報を提供し、管理会社側が通知しやすい状況を整えます。
この場合の管理会社への通知には、一般的に内容証明郵便を利用します。
ただし、これには駆け引きの側面も強く、通知には細やかな配慮が必要です。詳しくは以下の記事をご参照ください。
参照:ペットトラブルでの内容証明郵便の作成方法と送付マニュアル
内容証明郵便を利用して飼育改善要望を伝える
これは内容証明郵便を利用して、個人的に飼育改善の要望を伝える方法です。
かなり直接的な意思表示ですので、文面へは細かな配慮が必須です。
そして文面には話し合いで伝えたかった意思と、一緒に問題解決に当たりたい意向を明記すると良いでしょう。
詳細は次項の良好な近隣関係を目標とする効果的な話し合いをご覧ください。
民事調停・裁判による決着を仰ぐ
これはペットトラブルの最終段階になるでしょう。
民事調停で第三者の意見を元に話し合いを行う、または裁判にて客観的な判断をいただく方法です。
多くの場合、ペットトラブルが複雑化した場合に選択されますが、時間と費用共に大きな負担になりかねません。
参照:ペットトラブルを当事者で解決する民事調停の効果と手続き
平和的で効果的な治め方
まずペットの衛生トラブルでは、当事者の臭いの感じ方に大きな差があります。
またペットを我が子同然に考える飼い主にとって、感情的で一方的な言い分には反感を抱きやすく、中には「ペット飼育可能のマンションなのだから、臭いに関しても問題視される覚えはない」という意見もあるでしょう。
そのため、以下の点に配慮すべきでしょう。
効果的な話し合いのコツ
- 今後の良好な関係を目的としている旨をストレートに伝える
ただ、相手の立場から物事を考察することは非常に大切です。
「謝罪をするべきか、高圧的に言いかえすべきか。」どのような選択をするのかは性格によりますが、被害側が自分に対して良い感情ではないことは感じるでしょう。
当然ながら例外もありますが、より人間関係を悪化させることは少ないでしょう。
- 非常に具体的な対策を決めるまで、話し合いを終わらない
といった、明確な取り決めを行いましょう。
また「一度話し合った」という意識により、飼い主側からの積極的なアクションは少なく、「お互いに満足のいく解決策はなかった」と、諦めの気持ちが生まれやすくなります。
できるだけ初回の話し合いで解決策を提案し、具体的な改善を求めましょう。
- 改善にかかる費用を先に算出する
費用次第では飼育改善の中止や、改善規模の縮小もあります。
- 被害側から具体的な改善策を複数提案する
具体的にどう飼育改善をするべきか、被害側から複数の改善策を提案し、飼い主に選択していただく方法も効果的です。
より具体的で実現可能な改善策ならば取り組みやすく、迅速な問題解決につながります。
話し合いの内容の書面化
この場合「示談書」や「和解書」というタイトルだと、感情的に署名・押印をしづらくなります。
穏やかな話し合いなどは「飼育改善書」などの名称の契約書を作成するなど、細やかな配慮が効果的です。
「論点をずらさないこと」と「現実的に解決できること」これらに配慮したお話し合いが大切です。