留守番中の愛犬のムダ吠え解決!効果が見える4ステップ基礎練習法

「お宅の犬の留守番中の遠ぼえ・無駄ぼえがうるさい!」

愛犬の留守番中の遠ぼえ・無駄ぼえは、自宅を空ける機会が多い際に起きやすい、近隣騒音トラブルです。

このトラブルでは「ほえさせないよう努力します」と言うのではなく、具体的な留守番方法の改善策を提示し、実際に遠ぼえ・無駄ぼえを減らす必要があります。

愛犬の留守番中の遠ぼえ・無駄ぼえを解決!効果の高い4ステップ訓練法

ここでは愛犬を留守番の達人(達犬?)にするための、非常に効果の高い基礎訓練と改善のための3ステップをご紹介します。


STEP1 飼い主への依存度を下げる

留守番中の遠ぼえ・無駄ぼえの最大の理由は『疎外感を感じるから』。

本来、犬は群れで生活していたため、ひとりに不安を感じます。この疎外感が、留守番中のイタズラや遠ぼえ・無駄ぼえにつながります。

そのため、飼い主への依存度が高い場合には、まず依存度を下げる事から始めましょう。

依存度を下げる4段階の訓練

  • (1) 愛犬が近くにいても相手にしない数十分を設定する
  • (2) 愛犬と別の部屋で過ごす時間を設定する
  • (3) 数十分間の短期的な留守番で練習する
  • (4) 飼い主が必ず戻ってくる体験を繰り返す

愛犬をトイレ付きのサークルに入れ、ほえても相手にしない練習から始めます。おとなしく過ごせるようになれば、飼い主は部屋からも出ていきます。

次に短期間のお留守番練習。飼い主の気配すらなくなる状態に慣れる練習です。最初は一回あたり各10~30分程度で練習し、留守番終了後、すぐにかまわない事も重要です。

何度も繰り返し練習し、留守番の最後には必ず飼い主が戻ってくる経験を繰り返し与えてあげましょう。

次に留守番を感じさせない工夫です。

帰宅時・外出時の改善

  • 外出時の特有の音に普段から慣れさせる
  • 外出時、帰宅時の声掛けを控える

留守番がはじまる!と愛犬が気づくと、不安を感じます。気づいたらいない、もしくは気づかせない工夫をします。外出時に決まって発生する音(鍵のチャラチャラなど)に普段から愛犬を慣れさせるのも効果的。

また「行ってくるね!いい子にしていてね!」と、声をかけると留守番の開始を感じ取ります。帰宅後もすぐにかまわない方が良いでしょう。

STEP2 安心して留守番できる環境を作る

留守番時に不安に感じる要素を減らし、安心できる環境を作ります。

留守番の事前用意

  • 長めの散歩に行き、体力を使う
  • 散歩に行けない場合は遊びなどで体力を使う

留守番中の愛犬は大半を「睡眠」に費やします。前もって体力を使わせ、ぐっすりと休める環境を用意します。

留守番環境の改善

  • サークルやケージなど、安心できる場所に入れる
  • 外の騒音や雰囲気におびえないよう、カーテンを閉める
  • サークル内に薄暗い場所を用意する
  • 冷暖房で快適な温度を保つ
  • 留守番中に一人遊びできるおもちゃを用意する

具体的には下記の通り。

サークル内にケージをいれ、安心できる場所に作りあげる
薄暗くて、比較的狭い場所を用意する(小屋に布などを掛ける)
大きめのトイレを用意する
ゴング(おやつを詰められるゴム製のおもちゃ)を中に入れる
飼い主のにおいのするものを置く
愛犬が幼いならば、おくるみしてあげる

留守番の不安からトイレの回数が増えることがあります。
小さなトイレで使用回数をこえると、汚れたトイレを使用したくない、とストレスになりかねません。ケージ内には大きなトイレを用意するか、二つ並べましょう。

誤飲を避けるためにも、ぬいぐるみのおもちゃや、布製品などは避けましょう。

留守番環境を改良する

留守番中の行動は愛犬の性格が大きく反映されます。だんだんと留守番に慣れてきたら、愛犬の性格や行動にあわせて改良してあげましょう。

改良例

    • 成長し、体格が大きくなってきた

改良策:ケージを大きくする、もしくはしつけ後に室内に放し、ケージなどの安心できる場所への出入りを自由にする。
この際には愛犬にとって危険なものがないか、愛犬の目の高さでチェックを行い、適宜隠す・保護するなどの対策を。

    • 留守番も慣れてきたので、留守番中の自由度を増やす

改良策:カーテンの一部を空け、日の光を取り込む。日向ぼっこで和らげる場所を用意する。

臆病であったり、人見知りであったり、睡眠が大好きだったり、すべての愛犬が個性的です。愛犬の個性にあわせて留守番環境を改良していきましょう。

まとめ

ペットトラブルの中でも頻発する「騒音問題」。愛犬の留守番中の遠ほえ・無駄ほえは、近隣住民との関係を悪化させる大きな原因の一つです。

留守番中の遠ぼえ・無駄ぼえに関するトラブルでは、「何を」「どのように」「いつまでに」改善させるのか、具体的な改善策の提示が必要です。飼育改善書を作成し、お渡しする方法も極めて有効です。

愛犬の遠ぼえ・無駄ぼえが減り、安心できるペットライフにつながれば、大変嬉しく思います。