そしてその時、飼い主に対するより平和的・効果的な伝え方があります。
ここでは噛みつき・騒音に対する要望の効果的な伝え方について、詳しくご説明します。
この記事が、ペットトラブル解決のお役に立てれば幸いです。
改善要望を伝える際の注意点
人それぞれ感じ方は異なり、飼い主と近隣住民の間にも騒音に対する考え方の差があります。
その差を考慮せず、感情的な言い争いになった場合、問題解決はより難しくなるでしょう。
そのためまずは、以下の点を考慮しましょう。
- 飼い主への通知方法
- 通知する場の雰囲気
- 飼い主の受け取り方
- 話し合いに応じない可能性
多くの飼い主は愛犬の近隣への影響を考慮し、ある程度話し合いの余地があるでしょう。
その考えには「犬だから多少吠えるのは当たりまえ」「自分の飼育環境に首を突っ込まれたくない」などの考えが含まれます。
その方に改善要望を通知した場合、不快に指摘された相手として認識され、近隣関係が不用意に悪化しかねません。
またお話し合いができる場合にも、話しかけるタイミングや通知の態度・方法によって、飼い主の対応は大きく異なります。
町内会の場で議題として持ち出し、飼育改善の要望を伝える方法もありますが、他の近隣住民の前で指摘されることに対する反感を買う場合もあります。
犬の散歩やお子様同士の触れ合いの場などで健康面の話題を切りだし、そこから飼育改善要望のお話につなげるなど、より穏便な方法を検討しましょう。
効果的な通知手順
なぜならば口頭での通知には、以下の注意点があります。
- 時間の経過により改善要望が忘れられてしまう
- 改善要望点を明確に伝えづらい
- 費用負担や期限などを定めづらい
加えて口頭では、いかに自身が深刻な被害を受けていて、それに我慢しているのか、その部分を強調して伝えやすくなります。
また、話を進めていくうちに論点がずれ、最終的に別の内容で議論に発展する場合もあります。
そのため、書面の方がより明確な飼育改善要望を伝えやすいでしょう。
- 明確な改善期限を設定しづらい
- 証拠として残しづらい
また、飼育改善の要望の証拠として残りづらく「そんな話はしていない」と、振り出しに戻りかねません。
そのため飼育改善要望の通知では、以下の手順が効果的です。
- 飼育改善の要望がある旨を誠実にお伝えする
- 飼育改善要望書を作成する
- 再度お話し合いを設け、丁重に飼育改善要望書を差し入れる
もちろんお話し合いに応じて頂けそうにない場合、最初から書面で飼育改善要望を伝えることもあります。
飼育改善要望を通知した場合、少なからず飼い主側にも反発したい気持ちがあり、その反発の程度は人それぞれでしょう。
そして改善要望の目標を「お互いの平穏な暮らしを守ること」とする場合、飼い主のお気持ちにも十分に配慮しなければなりません。
最初の通知方法から飼育改善要望書を差し入れるまで、しっかりとしたシュミレーションが必要です。
改善要望書の効果的な記載方法
次に改善要望書の書き方です。
より効果的な要望書にするためにも、以下を記載すると良いでしょう。
- 現状問題視している状態とその理由
- 具体的な改善要望点
- 改善要望の期限
- 次回の改善確認日
- 飼育改善にかかる費用の負担
- 未改善の場合の取り決め
また飼い主との契約内容として、「いつまでに改善するのか」「費用はどちらが負担するのか」「改善されなかった場合はどうするのか」これらの内容も大切です。
また、平和的な飼育改善要望書にする場合には、以下を検討すると良いでしょう。
- 改善されなかった場合の取り決めを、あえて明記しない
- 改善費用を一部負担する
- 文面・文末を温和な表現にする
- 一方的な提示ではなく、お互いの同意事項である旨を強調する
飼い主の態度や対応、改善費用などを加味し、より効果的な飼育改善要望書をご作成下さい。