愛犬が人を噛んでしまったときの迅速な対応手順とは
飼い犬に噛まれたら?
狂犬病ワクチン接種の確認方法は?
散歩中、飼い犬に噛まれてしまうことがあります。

そして噛まれた時、唾液中に排出されるウイルスによる感染症の恐れがあります。

ここでは咬傷事故の狂犬病ワクチン接種の確認方法について、専門行政書士が詳しくご説明します。

※2017年8月15日更新

この記事が、ペットトラブル解決のお役に立てれば幸いです。


犬の噛みつき事故における狂犬病発症率

まず飼い犬に噛まれてしまった際、最も気がかりなのは狂犬病・破傷風などの感染症です。

では現在の日本において、狂犬病に感染する恐れはあるのでしょうか?

まず感染症の一つである狂犬病は、日本・イギリス・オーストラリア・ニュージーランドなどの一部の国を除いて世界中で感染の可能性があります。

そして今現在も尚、非常に危険な病気として認知されています。

何故なら狂犬病は非常に致死率の高い病気であり、人も動物も発症するとほぼ100%死亡するとされています。

しかし人間の場合は、感染後にワクチンの連続接種により発症を防ぐことができます。

現在も有効な治療法が発見されておらず、そのため日本で飼育されている飼い犬は登録と年一回の狂犬病ワクチンの接種が法律で義務化されています。

そのため日本国内で飼い犬に噛まれた場合には、狂犬病の感染の可能性は極めて低いと考えられます。

しかし、海外船舶経由や未検疫動物(違法)の侵入などの可能性も捨てきれないため、日本国内であれば100%狂犬病に感染する恐れがないとは言い切れません。

いざご自身やご家族の方が飼い犬に噛まれた場合には、飼い犬の狂犬病ワクチン接種の確認を必ず行いましょう。

ではここからは、飼い犬に噛まれた場合の「狂犬病ワクチン接種の確認方法」を見てみましょう。


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ワクチン接種証明書の確認方法

では実際に飼い犬に噛まれた後、どのような流れで狂犬病ワクチン接種を確認すべきでしょうか。

まず飼い犬に噛まれた場合、狂犬病ワクチン接種の有無から確認します。

狂犬病ワクチン接種済みの確認には数種類ありますので、場合に応じて証明書及びコピーのご提出をお願いしましょう。

狂犬病予防注射済票の写真を送付してもらう

まず飼い犬は年に一回狂犬病予防ワクチンの接種を行う必要があります。

その場合、『年一回4月に行われる集合注射』もしくは『動物病院・専門業者による予防注射』を利用するのが一般的です。

予防注射後に「狂犬病予防接種済証明書」が発行されますで、それを元に市役所にて登録を行います。

その際、市役所から「狂犬病予防注射済票」の発行を受け、それらは飼い犬に常時携帯させることが義務付けられています。

この「狂犬病予防注射済票」は再発行が可能ですので、飼い犬の方が万が一紛失されている場合には、再発行のお手続きをとっていただきましょう。

以上のことから、一般的に飼主様の手元にある狂犬病ワクチン接種済みを証明するものは「狂犬病予防注射済票」です。

「狂犬病予防接種済証明書」は市役所での登録の際に提出していますので、手元にはないのが通常です。

狂犬病予防接種済証明書を送付してもらう

また「狂犬病予防接種済証明書」でも狂犬病の予防接種が行われていることを確認できます。

「狂犬病予防接種済証明書」がお手元にあるのは、ペットホテルなどを頻繁に利用する場合などに備えて、ワクチン接種を行った動物病院様での再発行をしているケースです。

集合注射の場合には注射責任者の確認がとりづらいため、「狂犬病予防接種済証明書」をする場合には集合注射を実施した市役所に、一度ご確認ください。

※ペットホテルやトリミング・ドックラン等で「狂犬病予防接種済証明書」のご提出をお願いされる場合に関するお話ですが、通常でしたら「狂犬病予防注射済票」がそれを証明するものになると思われます。

犬に常備携帯している「狂犬病予防注射済票」でも有効に証明できるはずとの主張も効果的です。

このように「狂犬病予防注射済票」「狂犬病予防接種済証明書」のコピーを直にお見せいただくくかご自宅にご郵送いただき、その飼い犬が狂犬病のワクチン接種済みであることを確認しましょう。

この狂犬病予防注射の有無は、相手が咬傷事故の話し合いに応じない場合や、治療費・慰謝料等のご請求時にも確認しておきたい事項です。

噛まれた方の今後にも関わるお話ですので、必ず証明書等を拝見した適切な治療を行って下さい。