犬の噛みつきトラブルにおける平和的な話の切り出し方
愛犬が人を噛んだ、他の犬に噛まれてしまった。

その噛みつき事故に関する話し合いを行う場合、どのように切り出すべきでしょうか。

ここでは犬の噛みつきトラブルでの平和的な話について、詳しくご説明します。

この記事が、皆様のお役に立てれば幸いです。
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噛みつきに対する話し合いの切り出し方

まず噛まれた後、今後について話し合いをする必要があります。

そしてその時、飼主の方によって素直に応じられるか異なります。相手の態度に応じて切り出し方を変えなければなりません。

まずは飼い主の方に見られる反応には、以下が多く見られます。

噛みつき時の飼い主の反応

  • 1. 噛みつきに対して真摯にとらえ、謝罪・対応する
  • 2. 噛みつきは認めるが、重大ではないと考え対応する
  • 3. 噛みつきを認めない、責任の所在をうやむやにする
  • 4. その場を早急に立ち去ろうとする
  • 5. 大声などで会話で威嚇し、聞く耳を持たない
多くの場合、愛犬の噛みつきに対して真摯的に対応していただけます。そしてその場合、話し合いにもスムーズに移行できるでしょう。

問題は2.3.4.5のケースです。程度に差はあるにせよ、飼い主が噛みつき事故の責任を認めない場合、話し合いの切り出しには注意が必要です。

2.3.4.5の場合、以下のケースが見られます。

  • 住所を訪ねると「教える理由が分からない」と言われる
  • 預かった連絡先がフリーメールアドレスである
  • 「急いでいるから」とその場を立ち去ろうとする
これらは話し合いに持ち込みづらい側面を持っています。そして散歩時の噛みつきの場合、「良く見る顔だからまた会える」と考え、その場では連絡先を控えないケースがあります。
ただ、その場合には次回会えるタイミングも不透明ですし、保険などの届出期限を超過する恐れがあります。場合によっては、飼い主が散歩コースを変更する恐れもあります。

できるだけ平穏に解決するためにも、しっかりと話し合いの場を設けましょう。そのためにも住所などの確認は必須です。

噛みつき事故の程度や状況にもよりますが、上記のケースでは以下の切り出し方があります。以下の切り出し方は話し合いの提案や、住所を訪ねる際に効果的です。

効果的な切り出し方

  • 健康保険の適用のため、連絡の確実に取れる連絡先を控えたい
  • 咬傷事故として警察などに届出を行うため、住所などを確認したい
  • 保険会社から連絡してもらうので、住所などを控えたい
これらの切り出し方は、あくまでも相手が誠意的に応じない場合です。飼い主も感情的になっていますので、切り出し方には注意が必要です。

飼い主の対応によっては、早急に警察の方にご連絡されたほうが良いでしょう。

中には住所を教えることで、多大な請求をされることを危惧される方もいらっしゃいます。

そのため、あくまでも平和的に治める目的である旨を明確に伝えるべきでしょう。

関連記事:飼い犬に噛まれたら?話し合いから和解までの手順マニュアル


広告主様


治療費・慰謝料などの提案方法

そして話し合いに持ち込めた場合、次に治療費・慰謝料(求める場合)に関する取り決めを行いたいところです。

ただ、治療費に関しては比較的請求しやすい部分はありますが。慰謝料に関しては少し主張しづらい側面があります。

特に相手の方が高圧的な場合など、切り出しづらいケースが多く見られ、その裏には高圧的に接することで不用意な請求を避けたい、という思惑があることも。

ただ、非常に大きなケガや精神的な苦痛に伴う慰謝料等の請求は、請求の根拠がある以上、違法ではありません。

治療費・慰謝料などを請求する場合には、以下の切り出し方があります。(※以下は健康保険等を適用しない場合

  • 1. 実費のみの請求であることを印象づけるため、治療費明細を持参する
  • 2. 「慰謝料」ではなく「お気持ち代」などの名称を使用する
  • 3. 請求して当然、という圧迫感を出さず、相手からの提案を待つ
  • 4. 「治療費以外ではどうお考えですか?」と伺う
2.3.4に関しては、相手方の感情面に配慮した方法です。法的に…と言うのではなく、あくまでも飼い主と平穏に和解する目標を前提とした、伺い方です。

時には、極端に平和的な物言いで「非常に申し上げづらいのですが」と言った含みを持った表現も効果的です。

この様にペットトラブルをご自身で和解するためには、相手の感情面にも配慮する必要があります。

こちら側が「平和的に治めたい」という積極的なアピールも、暗にではなく明確に示すべきかもしれません。