ペットに財産を残す方法の一つに、負担付遺贈を活用する方法があります。

ここでは負担付遺贈のメリット・デメリットをご覧頂ければと思います。

この記事が、皆様のお役に立てれば幸いです。


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負担付遺贈とは

負担付遺贈とは、遺言に従って特定の人に、財産の譲渡と債務の負担をセットで託す方法です。「遺贈」は一方的な意思表示である遺言によって他人に財産を無償で与えるのに対して、「負担付遺贈」では受遺者に一定の義務を負担してもらう相続の形です。

負担付遺贈では現在の飼主様とこれからの飼主様は、遺言者と相続人の関係になります。相続ですので、遺言者の方に他にも相続人がいらっしゃる場合にはそれらの方への相続方法に関しても注意が必要です。

負担付遺贈の特徴は、以下の通りです。

  • 民法で定められた遺言方式に沿って行われる
  • 遺言者が亡くなった時点で相続が開始される
  • 法律上、負担は受け取った価額(相続財産)の範囲内とされている
負担付遺贈は相続ですので、遺言者の意思表示になります。遺言の形式に基づいて内容を定めなければなりませんので、しっかりと事前に相続財産調査等の準備をする必要があります。
またペットにかかる費用は決して安くありません。食費だけでなく、医療費やお薬代、美容院の費用も負担しなければならない場合もあるでしょう。

そのため、どの位の価額をお渡しするべきか、事前に細かく計算する必要があります。新しい飼主の方に「大切に買って下さるお礼」として少し多めの額をお渡しする方法もあります。

また飼主様の死後に相続人の方(新しい飼主様)が遺言通りにペットを大切に飼ってくれているのか、その見守り管理のためにも「遺言執行者」の指定も選ばれます。

その場合、遺言執行人の方に、遺言者(現在の飼主様)の死後もペットが大切に飼われているのかを管理していただきます。

もし仮に相続人(新しい飼主様)が負担を履行していない(相続に沿って飼っていない等)場合には、遺言執行人から相当の期間を定めて履行の勧告(ペットの飼育をきちんとする等)を行えますし、それでもなお履行されない場合には、相続人もしくは遺言執行人から家庭裁判所に遺言の撤回を申し立てることも出来ます。


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負担付遺贈のメリット

負担付遺贈の最大の特徴は相続手続きです。

遺言という形式だからこそできる、負担付遺贈のメリットとは何でしょうか。

  • 遺言には様々な内容を記載できるため、その他の財産の扱いにも触れられる
  • 公正証書遺言にする場合には、公証人の方に法的不備がないかの確認される
  • 新しい飼主が先に亡くなった場合にも、次の順位の飼主を指定できる
  • 遺言執行人を定める事で、もし仮に負担付遺贈が拒否された場合にも、事後策を講じられる
遺言書には様々な内容を練りこめ、他の相続人への相続財産や、信頼できる遺言執行人の方の指定など、ご自身の相続に関する事項も併せて設定できます。
また公正証書にする場合には、公証人の方に法的不備や書式の不備も確認されるため、より安全な相続が可能になります。

自作の契約書の場合、法的に無効という危険が伴いますが、公正証書遺言ではそのような事はありません。

さらに新しい飼主が遺言者(現在の飼主様)よりも先に亡くなるケースも考えられます。その場合に備えて、遺言書には次順位の飼主を指定することができます。

契約の場合は、当事者同士が契約を行うため第三者は介在しませんが、遺言書ではこのような指定ができるのも一つのメリットです。

また遺言執行人を指定する事で、もし仮に遺言の内容通りに遺産分割が出来なかった場合にも、それに代わる有効な手続きが可能です。

遺産分割協議の中で新しい飼主の方を探していただく事も、事前に遺言執行人の方にお願いしておくと良いでしょう。この段階ではペットと財産は残っていますので、新しい飼主も比較的探しやすいでしょう。


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負担付遺贈のデメリット

ただし負担付遺贈には、以下のデメリット(短所)もあります。

  • 相続なので遺言者がご存命の時からペットを任せられない
  • 遺言執行人を指定しなければ、死後に大切に飼われているか確認できない
  • 他にも相続人がいる場合には、遺留分の計算が必要
相続は遺言者様がお亡くなりになった時に開始されます。そして遺言書の検認が行われ(公正証書遺言では不要)遺言の内容が公開され、その時に初めて相続人は内容を知ることになります。

そのため、遺言者の生前からペットをお任せしたい場合には、事前にその方とお話をしておく必要があります。時には別途契約を結ぶことも必要です。

また遺言は一方的な意思表示ですので、相続人の方は拒否できます。

その場合、自己が遺贈を受けている事を知ってから3か月以内に家庭裁判所に対して遺贈の放棄または限定承認を申述します。

遺贈が拒否された場合には、遺産分割協議の中で新しい飼主を探す必要があります。

さらに、遺言者様(現在の飼主様)は死後大切にペットが飼われているのかを見届けられません。

そのため信頼できる遺言執行人を指定し、ご自身の死後に備える必要があります。

そして最も気を付けなければならないのが、他に相続人がいる場合です。

相続財産には「遺留分」があります。この遺留分とは、民法にて指定された法定相続人に最低限の遺産の相続分を保証する制度です。

負担付遺贈がこの遺留分を侵害している場合、遺留分減殺請求をされ、新しい飼主を巻き込むことになりますので、事前に相続財産と遺留分の計算を行う必要があります。

これらの内容に配慮し、文面に残すことが負担付遺贈の最も難しい点かもしれません。


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