ペットシッター運営で使用する合意契約書の詳細な書き方
条件を明確にする、安全な申込の記録を!

ペットシッターの運営で欠かせない、お客様と交わすお申込み契約書。

この書類は口約束では得られない安全性と、お客様からの信頼を得るための大切な書類です。

ここではペットシッター運営の申込契約書の役割と書き方について、専門の行政書士が詳しくご説明します。
この記事が、より良いペットシッター運営に繋がれば幸いです!

※2023年6月17日更新

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ペットシッターの申込契約書の役割

まずお客様と締結するお申込契約書とは、何でしょうか?

この書類は、お客様からシッティングの申し込みを受ける上で最終的に署名・押印いただく契約書類であり、最終的なお申し込みの記録となる重要な書類です。

シッティング申込書」といったタイトルが多く、申し込み内容と提供サービスに対する合意事項を記載します。

まずこの申込契約書の目的には、以下の点があげられます。

  1. お申込みの記録を残すこと
  2. 店側の免責事項に合意していただくこと
  3. 利用規約とお客様カルテを確認した了承を得ること
まずその役割は、前述のようにお申し込みの記録を残すこと。そしてお申込契約書内にも記載した、免責事項に合意いただくことが主たる目的となります。

そしてさらに申込契約書内で利用規約とお客様カルテへの同意をいただくことで、利用規約・カルテに対しても、ご確認いただいた記録を残すことができます。

この様に、お店側を守るために特に重要な「免責事項」「損害賠償」「契約解除」「返金」などは、利用規約だけでなく申込契約書にも詳細に記載するべきでしょう。

では次に、実際の申込契約書の記載事項を確認しましょう。前述の内容を含め、具体的にどのような内容を記載すべきでしょうか。

契約書に設定するべき条項

前述のように、申込契約書には特に重要な条項を記載します。

多くの場合、以下の内容を記載すると良いでしょう。

  • 利用規約・カルテの承諾と適用
  • 損害賠償
  • 免責事項
  • 契約の解除条件
  • 返金条件
  • 申し込み内容の確認事項
  • 協議事項
  • お客様と個別に定める条項
これらはサービス内容を再度確認し、どういった場合に契約が解除され、返金に至るのかを理解するための条項です。

申し込み内容の再確認と同時に、利用規約への合意、お客様カルテに沿ったサービス提供への合意を促します。

端的に言えば「利用規約・カルテ等に対する全ての合意を得ること」を目的とした条項です。

そのため、お客様と申込契約書を締結するには、以下の手順が効果的です。

  • (1) 打ち合わせでお客様カルテを作成する
  • (2) 利用規約を提示し、重要事項を説明する
  • (3) カルテに利用規約にもお目通しいただいた旨の記録を残す
  • (4) 契約書条項の「利用規約・カルテの確認」を口頭で説明し、申込(締結)していただく
これにより、利用規約を確認していただいた上で申し込まれた記録を残した、より安全な申込締結が可能です。

さらに必要以上に説明に時間のかかるとお客様が嫌がりますし、スムーズな運営の妨げになります。説明責任を十分に果たした上で、重要項目は口頭説明する配慮を行うべきでしょう。

最後に、各条項の詳細な記載方法をご確認下さい。


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各条項の詳細な書き方

申込契約書内のそれぞれの条項には、以下の点に応じて記載すると良いでしょう。

これらに加えて、提供するサービスに適したニュアンスの変更や、条項・項目の追加を行いましょう。

利用規約・カルテの承諾と適用

まず前述の利用規約とカルテの承諾と、それらの適用に対する合意の旨を記載します。

(記載例)

  • 利用規約を確認した旨
  • カルテに沿ってサービスの提供を受ける旨
  • 契約書に記載の無い事項は、利用規約を適用する旨

損害賠償

ここには利用規約の損害賠償に関する取り決めを転記します。

特に、契約書に違反した場合の損害賠償の取り決めを明記するべきです。

(記載例)

  • 契約書に反して損害が発生した場合、違反者が当該損害金を賠償する旨

免責事項

ここは利用規約の免責事項を転記します。ペットサービス特有の免責事項の記載方法は、以下の記事をご参照ください。

ペットサービスの利用規約の詳細な書き方(免責事項編)

契約の解除条件

こちらも利用規約の解除条件登録条件)に転記します。ペットサービス特有の契約解除(登録解除)の記載方法は、以下の記事をご参照ください。

ペットサービスの利用規約の詳細な書き方(利用登録・解除編)

返金条件

この返金条件には、通常「返金できかねる場合」を設定します。

これは免責事項と性質が類似しており、この項目も利用規約から重要な項目をピックアップします。

(記載例)

  • 契約期間内のお客様都合によるシッティング中止の場合
  • 依頼者側の都合による、利用規約に基づく契約解除の場合
  • シッター側の不可抗力による事故の発生

申し込み内容の確認事項

ここでは、お客様カルテで確認した申し込み内容の詳細を記載します。

通常は以下の項目を確認し、最終的な申し込み内容を確定させます。

(記載例)

  • シッティング対象ペット(年齢・種類)
  • 追加オプションの内容
  • 諸経費(交通費や駐車場代など、発生が予見できる金額)
  • 契約期間と料金
  • その他、カルテ作成時にうかがった重要な要望点

協議事項

ここに記載するのは誠実協議条項と言われ、余白的な意味合いを持たせる条項です。

ただし理想は、サービス運営において想定される事項は、全て利用規約と合意契約書内に記載しておくべきでしょう。

(記載例)

  • 契約書・利用規約内に定めのない事項については、双方誠意をもって協議の上定めるものとする

お客様と個別に定める条項

最後に、お客様と個別に定める条項を設定します。

これは、個人のペットシッター事業者とお客様との間で設定する場合が多く、お客様と個々に定める条項を記載します。

特定の追加サービスや、ペットの送り迎えなどのオプションに関する条項などが見られます。契約書内に空欄を用意し、そこに手書きするなどの方法が選択されます。

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このように申込契約書には、サービスの性質に応じた様々な条項を設定します。

契約書のご自作でお悩みでしたら、ぜひお気軽にご相談ください。